muyuu [noctambulation] - ( 夢遊 )
Romaji
靄がかったグラスとじっと目を合わせて
滴るほどに飽和した結露から逃げてしまう
このまま何もできず 退屈を掻き混ぜては
宙に浮いてどこまでも溶けた
飲み込まれていくみたいに
現実の確執だなんて忘れてしまうくらい
薄い膜の中 透明でいるよりも
嘘を吐いていたい
一人揺蕩う夜 赤く染まる
心臓の音が響いていく
考えることをやめれないから
点滴に満たされるままに
微睡の中 君は笑って 確かな声でこう言った
報われない話なんてやめて 目を開いて楽になろう
後ろめたさが分からないなら
ここにずっと置き去りでも それでいいの
一人揺蕩う夜 青く染まる
水槽の中を 浮遊した
どこまでも続く頼り無さとか
冷たさも心地良いくらい
眠る街に愛惜を抱いた 別世界の話に思えて
瞬きをした その隙に宇宙が爆ぜてしまった
失ったものを一つ 数えては指を折った
手に入らないものほど 曖昧な表現が似合った
無造作に積み上げられていく
使い捨てならと 笑っている
だから 心は空っぽになった
一人揺蕩う夜 脳は今日も
たくさんの忘れ物をして
期待することをやめれないから
引力に身を委ねていく